出口戦略についての議論に期待
2022年09月10日
鈴木洋一 at 09:25 | 活動
昨日(9月9日)、長野市議会9月定例会一般質問で登壇しました。先のブログでお知らせしましたが、長野市の財政運営、物価高騰の下での長野市公共工事への柔軟な対応、入札における不落、不調への対策について取り上げました。
現在、長野市が直面している財政運営や公共工事等における課題は、国の経済金融政策と密接に関係していると思います。財務省は、先月の8月10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した額は、6月末時点で1255兆1932億円と発表しました。
8月10日付けの日本経済新聞は、いわゆる国の借金は、本年3月末から13.9兆円の増加で、過去最多を更新し、債務の膨張に歯止めがかからず、金利上昇に弱い財政構造になっている、と報じていましたが、新型コロナウイルス対策や物価高対策など、必要な支援策の必要性は依然として高い状況であることを考えると、その財源として国債の発行に依存することを真っ向から否定するものではないと、と考えます。
政府は、物価高騰の対策として、2022年度予算の予備費を活用し、住民税非課税世帯約1600万世帯への5万円/世帯の給付金支給、ガソリン補助金を年末まで延長する等を決めた、との報道がありました。
更に、物価高騰対策として、地方自治体がその対策に充てるための地方創生臨時交付金を新たに6千億円の枠を設ける、とのことです。
地方創生臨時交付金は、政府が推奨する事業を示したとしても、長野市は、市民が有益と感じる施策を講じていく必要があると思います。
直面している物価高騰への対策を適宜、講じていただくことにより、市民生活を支え、より多くの方々が安定した暮らしを保つことは重要なことだと思います。
先に、直面している物価高騰に対応するための国債発行を否定するものではない、と書きましたが、更なる
財政悪化への懸念を考えていく必要があり、翻って、今後、長野市の行財政運営に何らかの形で影響が及んでくることを想定しておくことが大事ではないかと考えます。
昨日の一般質問で取り上げた、今後の長野市財政に関し、「6月の消費者物価指数は、3カ月連続で2%を超え、7月の貿易赤字は2.1兆円(季節調整済み)となり、年間ベースで20兆円を超える赤字が見込まれる等、貿易赤字に歯止めがかからず、更に、6月単月の経常収支は、1300億円超の赤字。これらのマクロ経済数値の動向は、金融緩和政策の変更を想起させ、金利政策の変更は、国の財政運営に直接影響を与えることから、地方財政計画や本市の標準財政規模が縮小されるのではないか。これは杞憂にすぎないのか。こうしたケースを想定し、対策を講じていくべきだ」と述べました。
その背景には、世界各国での物価高騰対策の動きがあります。欧米を中心に利上げの動きが加速しており、欧州中央銀行は、物価高対策を優先し、主要政策金利を0.75%引き上げることを決定し、また、連邦準備制度理事会は、0,75%への引き上げを視野に入れており、更に、カナダは、今月に入り、0.75%の大幅利上げに踏み切った、といった動きを見せています。これらは、すべて、物価高騰への対策として各国が行っている政策です。
他方、日本は、異次元の金融緩和政策を継続しており、円安の状態です。素人的な考え方かもしれませんが、上述のように、各国が物価高対策として金利の引き上げを行っていることから、現在の金融政策が市民の福祉の向上に繋がっているのか、市民益をもたらしているのか、根本的な解決方法となっていないのではないか等、と考えてしまします。
異次元の金融緩和が円安を進行させ、それが物価高騰の大きな要因となっているのであれば、社会や市場、経済を混乱させてはなりませんが、ソフトランディングを図るための議論(いわゆる出口戦略)を国において、国民に見える形で進めていただくことを期待したいと思います。
現在、長野市が直面している財政運営や公共工事等における課題は、国の経済金融政策と密接に関係していると思います。財務省は、先月の8月10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した額は、6月末時点で1255兆1932億円と発表しました。
8月10日付けの日本経済新聞は、いわゆる国の借金は、本年3月末から13.9兆円の増加で、過去最多を更新し、債務の膨張に歯止めがかからず、金利上昇に弱い財政構造になっている、と報じていましたが、新型コロナウイルス対策や物価高対策など、必要な支援策の必要性は依然として高い状況であることを考えると、その財源として国債の発行に依存することを真っ向から否定するものではないと、と考えます。
政府は、物価高騰の対策として、2022年度予算の予備費を活用し、住民税非課税世帯約1600万世帯への5万円/世帯の給付金支給、ガソリン補助金を年末まで延長する等を決めた、との報道がありました。
更に、物価高騰対策として、地方自治体がその対策に充てるための地方創生臨時交付金を新たに6千億円の枠を設ける、とのことです。
地方創生臨時交付金は、政府が推奨する事業を示したとしても、長野市は、市民が有益と感じる施策を講じていく必要があると思います。
直面している物価高騰への対策を適宜、講じていただくことにより、市民生活を支え、より多くの方々が安定した暮らしを保つことは重要なことだと思います。
先に、直面している物価高騰に対応するための国債発行を否定するものではない、と書きましたが、更なる
財政悪化への懸念を考えていく必要があり、翻って、今後、長野市の行財政運営に何らかの形で影響が及んでくることを想定しておくことが大事ではないかと考えます。
昨日の一般質問で取り上げた、今後の長野市財政に関し、「6月の消費者物価指数は、3カ月連続で2%を超え、7月の貿易赤字は2.1兆円(季節調整済み)となり、年間ベースで20兆円を超える赤字が見込まれる等、貿易赤字に歯止めがかからず、更に、6月単月の経常収支は、1300億円超の赤字。これらのマクロ経済数値の動向は、金融緩和政策の変更を想起させ、金利政策の変更は、国の財政運営に直接影響を与えることから、地方財政計画や本市の標準財政規模が縮小されるのではないか。これは杞憂にすぎないのか。こうしたケースを想定し、対策を講じていくべきだ」と述べました。
その背景には、世界各国での物価高騰対策の動きがあります。欧米を中心に利上げの動きが加速しており、欧州中央銀行は、物価高対策を優先し、主要政策金利を0.75%引き上げることを決定し、また、連邦準備制度理事会は、0,75%への引き上げを視野に入れており、更に、カナダは、今月に入り、0.75%の大幅利上げに踏み切った、といった動きを見せています。これらは、すべて、物価高騰への対策として各国が行っている政策です。
他方、日本は、異次元の金融緩和政策を継続しており、円安の状態です。素人的な考え方かもしれませんが、上述のように、各国が物価高対策として金利の引き上げを行っていることから、現在の金融政策が市民の福祉の向上に繋がっているのか、市民益をもたらしているのか、根本的な解決方法となっていないのではないか等、と考えてしまします。
異次元の金融緩和が円安を進行させ、それが物価高騰の大きな要因となっているのであれば、社会や市場、経済を混乱させてはなりませんが、ソフトランディングを図るための議論(いわゆる出口戦略)を国において、国民に見える形で進めていただくことを期待したいと思います。