プロフィール
鈴木洋一
鈴木洋一
鈴木洋一プロフィール

昭和44年5月生まれ
昭和57年3月 長野市立下氷鉋小学校卒業
昭和60年3月 長野市立更北中学校 卒業
昭和63年3月 長野県長野南高等学校卒業(3期生)
平成5年 3月 法政大学経済学部経済学科卒業
平成5年 4月 フレックスジャパン株式会社入社
平成21年10月フレックスジャパン株式会社退社
平成21年11月衆議院議員しのはら孝事務所入所
平成27年 9月長野市議会議員選挙 初当選
令和元年 9月長野市議会議員選挙 再選(二期目)
令和5年 9月長野市議会議員選挙 再選(三期目)

主な役職(これまで)
衆議院議員しのはら孝公設第一秘書
フレックスジャパン㈱労務部責任者
長野市放課後子どもプラン推進委員会委員(平成23年~25年)
平成24年度三本柳小学校PTA副会長
平成25年度丹波島公民館会計部長
平成26年度丹波島育成会会長
第18期長野市農業委員会委員

主な役職(現在)
長野県長野南高等学校同窓会会長
保護司
オーナーへメッセージ
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長野市議会6月定例会閉会

2020年06月20日

 鈴木洋一 at 08:24  | 活動
 令和元年東日本台風災害からの復旧・復興途上における新型コロナウイルス感染防止対策に日夜を分かたぬ、私たちの生活を支えていただき、高まる感染リスクの下で、懸命に私たちの生活を支えていただきました医療従事者の皆様、保健所を始めとした関係者の皆様、経済の停滞に伴い日々ご苦労されている事業主の皆様、そこで働かれている従業員の皆様、緊急事態宣言下で自粛要請にご協力いただいたすべて市民の皆様に敬意と感謝を申し上げます

 4月16日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が全国に拡大され、長野県においても法に基づく外出自粛や休業要請がなされ、先月の解除に至ってもなお、世界を見回してみると、終息の気配を感じるに至らない中、改めて、一日も早い感染症の終息を願うばかりであります。長野市を含む各行政機関、医療機関、関係者、そして市民の皆様のご協力のもと、感染防止、生活の維持確保が後手に回らないよう、特別な施策の展開が求められております。

 新型コロナウイルス感染症に対し、現在、これから起こり得るだろう第2波、第3波への準備段階にあると思います。新型コロナという見えない脅威に対し、いかに課題を克服し、市民の不安を払拭していくのか、長野市のみならず県や国の底力が問われていると思います。

 去る、6月19日、長野市議会6月定例会が閉会しました。6月定例会に上程された一般会計補正予算案をはじめ、条例の改正案などについて審議、採決が行われ、すべての議案に関して原案通り可決に至りました。今回、大きく分けて2つのこと、1つ目は議案について、そして、2つ目は、私の一般質問について、ご報告させていただきます。

 まず、私は、補正予算案に賛成いたしました。その理由は、今回の補正予算額9億7、126万5千円の主な内訳は、新型コロナウイルス症関連で3億9、054万7千円と東日本台風災害復旧・復興関連5億7、134万2千円があり、いずれの事業においても可及的速やかな予算執行が求められると考えます。

 長野市は昨年の台風第19号で甚大な被害を受け、更に、今般の新型コロナウイルスの影響下にあって、今日まで築き上げたインフラの整備、そして復旧・復興、経済社会活動の回復への歩みを進めていかなければなりません。一方で、私たちの暮らしの良き伝統を守りつつも新たな時代への変革が求められている、試練を与えられたのではないか、と受け止めております。

 日本を含む世界の歴史を振り返ってみますと、ペスト、コレラ、スペイン風邪、昨今ではSARSやM E RS、更に、狂牛病、鳥インフルエンザ、豚コレラ等、私たちの生活の傍らには常に感染症がつきまとい、感染症との闘いを繰り返し今日の発展に至っている、と言っても過言ではないと思います。

 今月発売のある月刊誌で、昭和史研究家の保阪正康氏は、日本は開国時、海外から流れ込んだ疫病に苛まれた。1867年に誕生した明治新政府にとって最も厄介な伝染病はコレラだった。それまで鎖国政策を続けてきた日本では国民に不安が広がり、江戸の死者数は数十万人との記録があるほどだった、とのことです。更に、1877年、西南戦争の折には、海を隔てた清国でコレラの流行が始まり、大久保利通らが率いる新政府は内務省衛生局を使って、石炭酸による消毒やトイレ、下水溝の清掃などの予防対策、患者発生の届出、避病院の設置、清潔方法・消毒方法の施行などが記載されたコレラ病予防心得という通達を府県に発し、その第13条では、病者ある家族で看護に当たる者以外は、他家に避難させて、みだりに往来することを許さず、とあった、と記しております。

 今、コロナ渦で日本のみならず世界各国で行っているコロナ対策とほぼ同様の対策を、江戸から明治へと改元となった明治維新後の時代に既に行われていた、ことになります。現代社会における感染症対策のはじまりともいえるのではないでしょうか。

 御承知のとおり、明治時代は、地租改正による安定した財源の確保、管制や身分制度などの改革、殖産興業、円(えん)・銭(せん)・厘(りん)の三つの単位を採用した新貨幣制度の制定、国立銀行条例が発布され、第一国立銀行の建立、他にも通信・交通・文化の発達等、大きな変革が伴った時代であります。

 その過程において、感染症をはじめとした大きな困難を克服し、社会に大きな変革をもたらし、発展し、今を生きる私たちの生活の礎を築き上げた時代であり、国民と政治の底力の賜物だったのでは、と思います。

 今定例会で可決した補正予算、そして5月に開催された臨時会で可決された補正予算、そして、これからも適宜、補正予算等について熟議を重ねながら、長野市が目指す、幸せ実感都市ながの、の実現に向け、想いを共有しながら、速やかな予算執行により、新たな時代を作り上げていく上で必要な予算であるとの考えから、賛成いたしました。


 次に、通算13回目の登壇となった一般質問についてご報告いたします。
令和元年東日本台風から7か月が経過し、甚大な被害を経験した長野市は、今の世代はもとより子や孫の世代に対し、水害から地域の生命と財産を守るため、堤防を初めとする河川の現状について正確に把握することで、今何をすべきかを明確にした上で、やれることを着実に進めてく責務があると思います。そのため、千曲川・犀川に囲まれている更北地区を含め、国が定める堤防の基準に対する現状と国が重要水防箇所として示している堤防高の不足、水衝部の洗掘等の課題に関し取り上げました。

 詳細については、割愛させていただきますが、今回、議場での議論を通して確認できた点、その上で判明した課題についてご報告します。
1つ目は堤防高のあるべき姿(基準)と実態についてです。
犀川と千曲川合流地点から上流域の堤防の高さは、国が示している堤防高と乖離があるのか、です。河川法に基づく河川管理施設等構造令第20条で、国はあるべき堤防の高さ、いわゆる完成堤防の基準を定めていますが、質疑を通して、長野市南部の千曲川堤防では、松代町柴69.1kから71.5kまでの右岸、小島田町の70.6キロから71.3キロまでの左岸、篠ノ井塩崎78.6kから79.9kまでの左岸、篠ノ井塩崎から千曲市境81.2kから81.5kまでの左岸において堤防拡幅、築堤区間として位置付けられており、暫定堤防とのことでありました。このほかの堤防は、堤防高、堤防幅ともに計画堤防断面が確保された完成堤防である、との明確な答弁をいただきました。
 しかし、議論の中で、住民の不安を解消できる状態には至っていないこと、更なる課題が明確となりました。

 そこで、重要な課題を二つ挙げさせていただきたいと思います。
一つ目は、台風第19号時における流量です。過日、信濃毎日新聞にて報道されていたとおり、千曲市杭瀬下での流量が、国が平成20年に策定した河川整備基本方針、平成26年に策定した河川整備計画で示していた流量を大きく上回った、ということです。その結果、篠ノ井、松代、若穂、長沼、豊野各所で大規模の洪水が発生に至ったと推察します。このことを市民一人ひとり我が事として受け止めなければならず、つまり、これから河川整備を進めるうえで、国が定めていた基準が既に基準とはなりえていない、という現実を認識し、長野市は市民の生命と財産を守りぬく強い意識のもと、主体的に必要な整備に関わっていく必要があると考えます。

 もう一つは、現在の堤防高が、完成堤防の基準を満たしているとはいいながらも、国の重要水防箇所一覧では、更北地区内千曲川及び犀川堤防において、堤防高不足と評価されている箇所が何か所も存在している、ということです。更に、重要水防箇所解消に向けた整備が遅々として進んでいないのではないか、という疑念であります。現在、国土交通省に対し、過去の河川整備状況に関する資料を請求中ですが、今日に至るまで、我がふるさとの堤防整備がいつ、どのような、どんな目的で行われてきたのか、検証していく必要があります。

 今後の市議会定例会等の場で、長野市は当事者意識を更に高めながら、地域住民はもとより市民の安全な暮らしの形成に向けて歩みを加速させ、努力を重ねていかなければならない、ことを主張し議論を重ねていくことが私の責務であると、改めて、捉えることができた6月定例会となりました。

 今年度、そしてこれからの長野市は、災害からの復旧・復興、そして、新型コロナウイルス対策、加えて、今、直面している諸課題の解決に向け、長野市の底力が問われていると考えます。

 明治維新を経て、様々な課題を克服し、近代社会の形成を図った大変革期であった明治時代のように、現代を生きる私たちは、数十年、数百年後の長野市民が、心豊かに安全で安心した生活を営むことができる社会の礎を築きあげる更なる一歩となる大きな変革期であった、と後世に胸を張って繋げていくことが市議会議員としての重い責務であります。私自身、長野市が抱える課題や問題点の本質を見極め、解決に向けて更に邁進していきます。

  


長野市議会6月定例会開会

2020年06月04日

 鈴木洋一 at 22:44  | 活動
 長野市議会6月定例会が本日開会し、一般会計補正予算含む議案13件、承認5件、報告16件が上程されました。

 今回の補正予算は、歳入歳出それぞれ9億7,126万5千円が追加され、その財源は国庫支出金1億7,474万9千円、県支出金4億2,3357万4千円、財政調整基金からの繰入金4億5,201万2千円、市債850万円が充当されます。

 補正予算の他の主な議案では条例改正があります。その中の長野市市税条例については、新型コロナウイルス感染症等の影響から厳しい経営環境にある中小企業者の納税負担を軽減するため、資本金1億円以下の法人を対象に法人市民税均等割の税率を2年間に限り引下げる、内容のコロナ対策のための条例の一部改正があります。

 これから各常任委員会での議論が行われますが、私が属する福祉環境委員会においても付託された議案がありますので、しっかり審議してまいります。

 本日冒頭、市長、副市長から議案説明等がありましたの、一部ご紹介します。

 長野市は県の要請と協調し、市民に対し外出自粛やイベント自粛等を呼び掛けた。
5月14日に長野県を含む39県について緊急事態宣言が解除され、長野市は感染症の第一の山は、大規模な感染拡大を招くことなく越えられた。

 市民の外出自粛要請とそれに伴う経済活動の大幅な停滞により、広範囲にわたる計り知れない大きな影響を及ぼしている。6月定例会は、5月臨時会での補正予算に基づく事業を早急に進めるとともに、第2弾の補正予算を提出した。

<新型コロナ、長野市としての主な対策>
・PCR検査センター2か所の設置と保健所を通さず、かかりつけ医やクリニック等の医師が検査を必要と判断した方についてはすべて検査を実施している。

・医療体制の整備は、県全体で重症患者用病床33、中等症・軽症患者用病床217、そのうち長野市を含む長野医療圏は39床が確保されている。(県全体で更に50床の受け入れを増やすことが可能としているが、長野医療圏の39床は少なすぎるのではと考える。)

・特別定額給付金は、申請書を5月末までにすべての世帯に発送した(我が家には6/3に到着)6月5日までの給付見込みは1万8,412世帯(4万1,918人)、全体の約11.3%となっている。

・子育て世帯への臨時特別給付金について、令和2年3月分(今年3月に中学を卒業した生徒も当てはまる)、4月分の児童手当受給世帯に対し、6月中頃給付に向け準備中。

・学校給食は、感染拡大防止の観点から個別に封装した簡易な給食を提供することから始め、徐々に品数を増やすなどし、工夫した給食を提供していく。

<令和元年度決算見込み>
・市税では、個人市民税は前年度を上回ったが、法人市民税は減収。固定資産税及び都市計画税は、台風19号災害等の影響があるものの、家屋の新増築の増加により概ね前年度並みとなり、市税全体では前年度を若干上回る586億円を見通している。
国・県支出金は災害復旧・復興事業に係るものや幼児教育・保育無償化などに伴い78億円の増加、地方交付税は28億円増加。

・災害関連事業の財源の一部について、不足する一般財源を補うために財政調整基金29億円を切り崩し、市債175億円発行する。この結果、実質収支はこれまで20億円前後で推移してきたが、収支が拮抗し2億円程度まで縮小する。

<令和元年東日本台風災害からの復旧・復興>
・千曲川堤防決壊、越水が発生した箇所の復旧はすべて完了した。長沼及び篠ノ井地区の箇所は※(1)改良復旧工事により堤防強化が図られた。また、堤防のかさ上げにつながる堤防道路の※(2)県道化を進める等、国、県と連携し安全安心の向上に努めていく。(個人質問で若干、この部分について取り上げる予定です)
※夕方、担当課に確認したところ、※(1)長沼と篠ノ井の改良復旧の工法は異なっている。※(2)村山橋から下流の左岸、小布施橋付近までを検討している。

・災害防止するための河道掘削、堤防強化整備、狭窄部の掘削、遊水池設置等は信濃川水系緊急治水対策プロジェクトに基づき進めていく。(この部分も個人質問で取り上げたいと考えております)

<善光寺御開帳延期>
・台風第19号災害、新型コロナウイルス感染症拡大による市内経済の本格的回復の機会と捉えていただけに延期は残念。今後、善光寺の決定を尊重し、来年の御開帳に向け計画していた事業の再構築を図り、賑わいを創出するためのイベント実施を検討するなど、再来年の御開帳に繋げたい。

 以上、概略ですが、一部上述しましたが、今定例会において、昨年の台風被害を踏まえ、信濃川水系、特に今回は千曲川の堤防整備等を中心に質問する予定です。質問要旨について現在、最終段階でまとめておりますが、安全安心に繋げるべく、議論していきます。
  


新型コロナ、新しい生活様式と万全の準備

2020年06月02日

 鈴木洋一 at 15:38  | 活動
 5月25日、全国すべての都道府県において緊急事態宣言が解除され、経済活動の再生へと一歩踏み出しました。
長野市内の感染は18例で、当初心配された感染の拡大に繋がらず、長野市並びに関係者の方々のこれまでの取り組みに対し、敬意を表するとともに感謝申し上げます。
しかしながら、北九州市で発生した病院や学校内でのクラスター等を見ると、長野市は第2波、3波への備えを十分に進めなければならないと考えます。

 令和2年5月14日、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の『新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言』は、「新型コロナウイルス感染症は、残念ながら、再度の感染拡大が予想される。このため、今後の新規感染者数の増大に十分対応することができるよう、医療提供体制の維持に向けて万全の準備を進めておく必要がある」と提言し、また、5月15日、信濃毎日新聞で信州大学の金井信一郎感染制御室副室長は「長野県民のほとんどは新型コロナの免疫がないため、流行の第2波は来る」と断言しています。

 全国で唯一、感染未確認状態である岩手県の達増知事は、「安全な医療体制の確保は喫緊の課題としており、第1波では全国的にみると、PCR検査を含めた医療提供体制と人員確保等が整わず、相談から医療開始までスムーズに結び付かない目詰まりが起こった」と指摘しておりました。
 この数か月、様々なTV番組に専門家の先生方が出演し、新聞等でも大きく報道される中、百家争鳴ではありますが、私自身として長野市のこれまでの取り組みと今後確認すべき点を、次のようにまとめました。

1.PCR検査前後の安全対策に関して
(1)長野市は現在、市環境衛生試験所で24件、北部検査センターで20件、南部検査センター20件、更に市内の検査数は一日最大90件を目指している。
 ①市内で発生した16例目~18例目の3名を基に確認したい。3名の濃厚接触者が38名、そのうち、それぞれの同居者8名と無症状者19人の計27人はPCR検査していない。感染を拡大させないために濃厚接触者すべてにPCR検査を実施すべきではないか。
 ②現在、PCR検査に加え、抗原検査や検体検査実施の議論がされている。検査の充実が感染拡大のみならず、経済社会活動を進める上で、安心につながるのではないか。長野市の今後の展開はどうか。

(2)5月11日に長野市が作成した「新型コロナウイルス感染症に関する相談・受診の流れ」をみると、症状がある場合、一般医療機関、又はかかりつけ医に電話で相談し、マスク着用の上で受診するとしている。これまで以上にコロナに罹患している可能性のある患者の受診機会が増えることとなる一般医療機関、かかりつけ医における診療室及び待合室の隔離や動線確保等の感染対策、医師や看護師、事務担当者など医療従事者の個人防護具等、感染症対策は万全なのかどうか。
石川県かほく市のクラスターが発生した病院ではゾーニング後も感染が拡大した可能性が否定できない、との報道がある。命を救う現場だ。
医療現場の状況について専門家等による巡視により、常に検証を行いながら、院内感染、クラスターを発生させない対策が必要だ。

(3)診察の結果、医師がPCR検査を必要と診断した場合、医師は市医師会に連絡、医師会が調整し、検査センターに繋ぐ、と理解するが、医療機関とセンターとの調整は医師会がコントロールするのか。また、この流れ、経過は保健所にタイムリーに報告されるのか。

(4)症状や年齢、妊産婦等の状態によって、自力で検査センターへの移動が困難な場合、医師の判断で救急車を手配するのか。また、検査終了後、自宅に戻る際の移動手段はどうなるのか。

(5)環境衛生試験所は検体採取と検査が可能で、検体採取から検査結果がでるまで3~6時間と言われているが現状はどうなのか。また、検査センターで採取した検体は民間の検査会社で検査だ。検査時間に加え、検体の持込みに時間がかかる。検体採取、検体搬送等を含んだ効率の良い検査システムが求められる。更に効率の良い検査システムを構築するために、民間検査機関の方に検査センターに常駐していただき、検査センターにおける検体採取のための人材と資機材の確保に結び付けられないか、また、センター内に「簡易ラボ」を設置する等、検討すべきではないか。
  
(6)PCR検査センターで検体採取後、数時間後の検査判明し、陽性だった場合の流れについて、
 ①患者はセンターで検体採取後、いったん帰宅で良いのか。
 ②検査結果は誰がどう患者に伝えるのか。
 ③陽性が判明した場合、医療機関へいったん全員入院となっているが、入院先の決定は誰が(医師会、保健所)がするのか、自宅から入院先、若しくは、宿泊施設への移動(搬送)の手段は。鶴賀、篠ノ井消防署に置かれた専属隊が担うのか、その調整は誰がするのか。
 ④①~③を踏まえ、検体採取から入院に至るまでの統括は誰が責任を持って行うのか。全国的には、保健所は、クラスターの追跡調査、PCR検査、医療体制への支援等が重なり、目詰まりが起こった、と言われている。例えば、検査センターを充実させ、入院までの統括を医師会(センター)が一貫して行う、といった役割を明確にし、医療にスムーズに結び付ける体制を構築すべきだ。

2.医療機関における資機材確保と医療提供体制について
 4月21日付けNEWS WEEK日本版「日本で医療崩壊は起こるのか?欧米の事例とデータに基づき緊急提言」の中で、医療崩壊を「新型コロナ感染拡大により患者が急増し病院が機能不全を起こした状態」、更に、「保健医療サービスの需要が急増し、供給できる能力を超えたために、本来提供できるサービスや成果を生むことができなくなること」と定義し、保健医療サービスの供給能力を測る必要性を上げている。その重要な要素が、病院や病床、救急車、検査施設、宿泊施設等の「ハコ」、そして医療従事者や救急隊員、保健所職員等の「ヒト」、更に、防護具や人工呼吸器、ECMO、検査機器等の「モノ」としている。

(1)「ハコ」・・肝心なのは医療提供体制。県内医療機関51病院に計300床、宿泊施設約200人分確保に目途が付いた、とされている。5月15日以降は相談件数、PCR検査件数ともに減少傾向にあるが、検査体制はもとより、病床数、宿泊施設の確保と拡充は必要だ、今後の見通しは。緊急事態宣言解除に伴い、規模縮小とならないか、特に宿泊施設(ここまでで利用者ゼロ?)はどうなのか。

(2)「ヒト」・・医療従事者の確保は大きな課題だと認識しているが、新型コロナの集中治療、人工呼吸器やECMO等の操作ができる医療従事者は限られている、と言われている。更に、通常、重症患者2人を看護師1人で見るところ、新型コロナ重傷者の管理では個人防護具が必要で、様々な制約が伴うため、重傷者1人に看護師2人が必要とのこと。感染爆発、第2波を想定し、医療従事者の人材確保と適正配置が求められているが今後の見通しや、医療従事者用の宿泊施設の準備等は万全なのか。

(3)「モノ」・・世界全体では、約88万台の人工呼吸器が、また、医療用マスク、ゴーグル、フェイスシールドなどの個人防護具等の不足、更に、一部の治療薬、診断キット、検査機器などが途上国に届けられないほど逼迫している状況にあるという。
かかりつけ医を含めた全ての医療従事者の感染防止に必要なサージカルマスク、N95マスク、フェイスシールド、医療用手袋、防護服、防護服用足カバー等の個人防護具の確保、人口呼吸器、ECMOの保有と稼働状況、感染爆発への十分な備えが必要だが、今後の見通しはどうなのか。

 長野市の今後における対策は、県や国の動向等に沿って進めていくと思います。長野県は、医療受入体制と資材・人材の確保等の医療・検査体制の整備など第2波への備えを進める、としています。
これ以上、市民の生活が脅かされることがない、心から安心して生活できるよう国、県、市、医療機関等が世界の例を含め検証し、これまで以上に協力体制を構築し、適切な対応が求められていることを改めて共有しなければなりません。