更北有線放送で議会報告録音
2021年10月05日
鈴木洋一 at 20:48 | 活動
更北有線放送では、定期的に、地元議員による議会報告が放送されます。
今回は、私の担当ということで、昨日、録音してきました。
これまで本ブログでも触れてきたことを織り交ぜながら、作成した原稿を掲載します。
いつも大変お世話になっております。市議会議員の鈴木洋一です。
長野市議会9月定例会ですが、先月の9/2に開会し、9月29日まで、28日間の会期をもって行われました。令和3年度一般会計補正予算や条例の改正案などについて審議され、すべての議案に関し、原案どおりの可決となりました。
また、最終日の9月29日に、議会人事が行われ、新たな正副議長、そして新たな各委員会構成が決まり、今般、私は、長野市議会建設企業委員会委員長を拝命した次第です。これまで以上に精進を重ね、取り組んでまいります。
すっかり秋めいてまいりました。本来であれば、食欲の秋、スポーツの秋等、多くの人がこの季節特有の空気、味覚、心地よさ、体感などを思う存分、満喫するシーズンでありますが、未だ、コロナ禍の渦中であることから、我慢を強いられている方も多いのではないでしょうか。
今日まで、日々御尽力いただいております医療従事者の皆様、市民生活を支え御貢献いただいている皆様、加えて、かつない厳しい経営状況に直撃されている事業主、そこで働く皆様、今日まで懸命な努力をされてきた全ての市民の皆様に心より敬意を表し、感謝申し上げます。
令和の時代に入り、私たちは、まざまざと、自然災害、新たな感染症の脅威など、これまで予期していなかったような事態に直面しています。その根本的な要因ともいえるのが、気候変動、言い換えれば、気候危機ではないでしょうか。
京都大学名誉教授の松下和夫先生はご著書の中で、「新型コロナウイルス感染症と気候危機は人類の生存に関わる問題であり、コロナ禍から脱炭素で持続可能な社会への速やかな移行を進めることが日本と世界が目指すべき方向だ」と述べております。
また、松下先生によりますと、「新型コロナウイルス対策により起こった経済活動の縮小、変化が、短期的には大気汚染物質や温室効果ガス排出量の減少をもたらしているが、パンデミック収束後に、経済活動が元の姿に戻ると、汚染物質や温室効果ガスの排出もリバウンドし、むしろ、新型コロナウイルス対策により起こった経済の停滞・縮小が短期的には気候変動対策の実施を停滞させる可能性がある」と指摘しています。
加えて、8月に公表されたIPCCの第6次評価報告書は、「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」、つまり、「人間活動が気候システムの温暖化をもたらした」と結論付け、また、環境省による、「世界の平均気温が産業革命前より2度上昇したと仮定した場合、2019年の台風第19号と同規模の台風が上陸すれば、千曲川・信濃川など8水系の流域で、最大流量は平均15%増え、氾濫の危険性のある支流の中小河川の箇所数は1.44倍となる」といった試算や、2018年グローバル気候リスク指標の「台風や熱波などの災害から最も影響を受けた国は日本である」との指摘等を考えますと、2つの大河と多くの土砂災害警戒区域を擁する長野市こそが、気候危機の渦中にあるとの認識に立って、ハード対策としての治山治水と、その根本的原因としての温室効果ガス大幅削減に、全力で取り組む必要があるのではないか、と、9月定例会の一般質問でとりあげさせていただきました。
気候危機の時代に直面するのは、私たちの世代はもちろん、紛れもなく私たちの将来世代であり、私たちも含め、将来世代が生き続けられる世界をつくり出さなければなりませんが、この問題が有する長い時間軸とCO2費用の外部化といった特徴から、日常生活の中で、市民1人1人が当事者として、意識するのは難しい側面をもっています。
そのため、長野市自ら、「気候非常事態宣言」という強いメッセージを発信することにより、市民の皆様、事業所の皆様から、ご理解とご協力をいただき、早急に、脱炭素社会の実現に向け、積極的に乗り出していくべきではないか、と具申いたしました。市当局からは「実施について検討したい」との答弁を引き出すに至りましたが、IPCCの報告書にある「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」ことを重く受け止め、私も責任を持って取り組んでいきたいと考えます。
私は、この1年半に及ぶコロナ禍は、私たちの経済活動・日常生活に確実な変化をもたらし、在宅勤務、時差出勤、リモート会議など環境負荷の少ないワークスタイル、ライフスタイルを普及させ、更なる制度化や高度化が期待できるのではないか、更に、社会全体で共有していた価値観の変化、視座が変わってくるのではないか、と考えます。
大変、僭越ではありますが、この放送をお聞きの皆様にも共有していただければ幸いです。
最後になりますが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が、先月末で全面解除となりました。長野市及び長野県内の新規感染者数も減少傾向にあります。
しかし、東京新聞は「急速に減る原因はよく分かっていない。全国各地では少人数でも新規感染者の報告が続いている。ウイルス性感染症が流行しやすい冬に再拡大が起こりうると考えておく必要がある」と指摘し、また、岡部信彦・川崎市健康安全研究所長は「解除は妥当」としつつも「一気に解除すると、また一気に感染が増える」と警戒感を示しています。更に、新型コロナアドバイザリーボードの脇田座長は「解除のニュースで逆に安心感が出て、我慢から解放され行動が活発化すると感染拡大につながる。マスク、手洗い、換気に加え、密集、密接、密閉を1つでも避ける「ゼロ密」など基本的な感染対策の重要性を強調」と報じているように、まだまだ、油断は禁物です。
第5波では、軽症者が自宅療養中に症状が急変し死亡する例が報告されるなど、国や自治体による第6波を想定した医療体制の強化は必須事項であり、今は、十分過ぎるほどの体制を整える期間と位置付けることが必要ではないか、長野市としても、まだまだ徹底した感染予防の必要性を、強く訴えていかなければならない、と考えます。
これから寒さ厳しい季節が到来します。どうか、健康管理には一層、注意をはらっていただき、ご自愛くださることをお願いし、鈴木洋一からのご報告とさせていただきます。お聞きくださいまして、ありがとうございました。
最後までお読みいただまして、ありがとうございました。
今回は、私の担当ということで、昨日、録音してきました。
これまで本ブログでも触れてきたことを織り交ぜながら、作成した原稿を掲載します。
いつも大変お世話になっております。市議会議員の鈴木洋一です。
長野市議会9月定例会ですが、先月の9/2に開会し、9月29日まで、28日間の会期をもって行われました。令和3年度一般会計補正予算や条例の改正案などについて審議され、すべての議案に関し、原案どおりの可決となりました。
また、最終日の9月29日に、議会人事が行われ、新たな正副議長、そして新たな各委員会構成が決まり、今般、私は、長野市議会建設企業委員会委員長を拝命した次第です。これまで以上に精進を重ね、取り組んでまいります。
すっかり秋めいてまいりました。本来であれば、食欲の秋、スポーツの秋等、多くの人がこの季節特有の空気、味覚、心地よさ、体感などを思う存分、満喫するシーズンでありますが、未だ、コロナ禍の渦中であることから、我慢を強いられている方も多いのではないでしょうか。
今日まで、日々御尽力いただいております医療従事者の皆様、市民生活を支え御貢献いただいている皆様、加えて、かつない厳しい経営状況に直撃されている事業主、そこで働く皆様、今日まで懸命な努力をされてきた全ての市民の皆様に心より敬意を表し、感謝申し上げます。
令和の時代に入り、私たちは、まざまざと、自然災害、新たな感染症の脅威など、これまで予期していなかったような事態に直面しています。その根本的な要因ともいえるのが、気候変動、言い換えれば、気候危機ではないでしょうか。
京都大学名誉教授の松下和夫先生はご著書の中で、「新型コロナウイルス感染症と気候危機は人類の生存に関わる問題であり、コロナ禍から脱炭素で持続可能な社会への速やかな移行を進めることが日本と世界が目指すべき方向だ」と述べております。
また、松下先生によりますと、「新型コロナウイルス対策により起こった経済活動の縮小、変化が、短期的には大気汚染物質や温室効果ガス排出量の減少をもたらしているが、パンデミック収束後に、経済活動が元の姿に戻ると、汚染物質や温室効果ガスの排出もリバウンドし、むしろ、新型コロナウイルス対策により起こった経済の停滞・縮小が短期的には気候変動対策の実施を停滞させる可能性がある」と指摘しています。
加えて、8月に公表されたIPCCの第6次評価報告書は、「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」、つまり、「人間活動が気候システムの温暖化をもたらした」と結論付け、また、環境省による、「世界の平均気温が産業革命前より2度上昇したと仮定した場合、2019年の台風第19号と同規模の台風が上陸すれば、千曲川・信濃川など8水系の流域で、最大流量は平均15%増え、氾濫の危険性のある支流の中小河川の箇所数は1.44倍となる」といった試算や、2018年グローバル気候リスク指標の「台風や熱波などの災害から最も影響を受けた国は日本である」との指摘等を考えますと、2つの大河と多くの土砂災害警戒区域を擁する長野市こそが、気候危機の渦中にあるとの認識に立って、ハード対策としての治山治水と、その根本的原因としての温室効果ガス大幅削減に、全力で取り組む必要があるのではないか、と、9月定例会の一般質問でとりあげさせていただきました。
気候危機の時代に直面するのは、私たちの世代はもちろん、紛れもなく私たちの将来世代であり、私たちも含め、将来世代が生き続けられる世界をつくり出さなければなりませんが、この問題が有する長い時間軸とCO2費用の外部化といった特徴から、日常生活の中で、市民1人1人が当事者として、意識するのは難しい側面をもっています。
そのため、長野市自ら、「気候非常事態宣言」という強いメッセージを発信することにより、市民の皆様、事業所の皆様から、ご理解とご協力をいただき、早急に、脱炭素社会の実現に向け、積極的に乗り出していくべきではないか、と具申いたしました。市当局からは「実施について検討したい」との答弁を引き出すに至りましたが、IPCCの報告書にある「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」ことを重く受け止め、私も責任を持って取り組んでいきたいと考えます。
私は、この1年半に及ぶコロナ禍は、私たちの経済活動・日常生活に確実な変化をもたらし、在宅勤務、時差出勤、リモート会議など環境負荷の少ないワークスタイル、ライフスタイルを普及させ、更なる制度化や高度化が期待できるのではないか、更に、社会全体で共有していた価値観の変化、視座が変わってくるのではないか、と考えます。
大変、僭越ではありますが、この放送をお聞きの皆様にも共有していただければ幸いです。
最後になりますが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が、先月末で全面解除となりました。長野市及び長野県内の新規感染者数も減少傾向にあります。
しかし、東京新聞は「急速に減る原因はよく分かっていない。全国各地では少人数でも新規感染者の報告が続いている。ウイルス性感染症が流行しやすい冬に再拡大が起こりうると考えておく必要がある」と指摘し、また、岡部信彦・川崎市健康安全研究所長は「解除は妥当」としつつも「一気に解除すると、また一気に感染が増える」と警戒感を示しています。更に、新型コロナアドバイザリーボードの脇田座長は「解除のニュースで逆に安心感が出て、我慢から解放され行動が活発化すると感染拡大につながる。マスク、手洗い、換気に加え、密集、密接、密閉を1つでも避ける「ゼロ密」など基本的な感染対策の重要性を強調」と報じているように、まだまだ、油断は禁物です。
第5波では、軽症者が自宅療養中に症状が急変し死亡する例が報告されるなど、国や自治体による第6波を想定した医療体制の強化は必須事項であり、今は、十分過ぎるほどの体制を整える期間と位置付けることが必要ではないか、長野市としても、まだまだ徹底した感染予防の必要性を、強く訴えていかなければならない、と考えます。
これから寒さ厳しい季節が到来します。どうか、健康管理には一層、注意をはらっていただき、ご自愛くださることをお願いし、鈴木洋一からのご報告とさせていただきます。お聞きくださいまして、ありがとうございました。
最後までお読みいただまして、ありがとうございました。