長野市議会3月定例会 代表質問その4 ワクチン接種
2021年03月18日
鈴木洋一 at 08:54 | 活動
長野市内の感染者数が急増しております。
期待されるワクチン接種ですが、市民に向けた接種スケジュールの見通しが不透明なところもあり、更に、変異株や感染者数の推移を考えると、具体的で正確な情報発信が求められると思います。
3月定例会で以下のように、ワクチン接種に関し、保健所長との議論を行いました。
5.ワクチン接種について
長野県は、1月25日、健康福祉部にワクチン接種体制準備室等を新設し、長野市はワクチン接種に向けプロジェクトチームと市民向け相談受付センターを設けたとのことであります。
神戸市では、新型コロナウイルスワクチンの市民への迅速な接種に向けて、1月19日、7名からなるワクチン接種対策室を設置し、まずは3月末から高齢者向け優先接種を開始できるよう早急に準備を進めるとし、集団接種会場等の接種場所、市民に分かりやすく、スムーズに接種を受けてもらうための予約システム、接種に当たって必要となる接種券などの印刷、郵送、ワクチン接種に関する市民からの相談体制など、きめ細やかな準備に取り組んでいるとのことであります。
練馬区は、2月1日、個別接種と集団接種のベストミックスにより、短期間での接種完了を目指し、診療所での個別接種をメインに、集団接種会場がカバーするとした練馬区モデルを公表し、厚労省は練馬区モデルを先行事例として全国に紹介しており、早くて、近くて、安心をコンセプトに、全国に広まりつつある等、厳格な温度管理のもとで配送できるかなどといった課題が指摘されております。練馬区は、ファイザー製のワクチンを前提に4か所の区立施設から、各診療所に3時間以内に小分けから配送し、診療所は冷蔵保管の上、5日以内に使い切るという運用方針を示しております。
ワクチン準備が進められる一方で、ノルウェーで基礎疾患のある高齢者がファイザー製ワクチンを受けた後に死亡する例が報告され、ノルウェー医薬品当局は接種との因果関係を不明としながらも、高齢者への接種時には、副反応のリスクを考慮するよう勧告し、また、アメリカカリフォルニア州保健当局は、モデルナが開発したワクチンのうちの特定の製品で、通常より高い割合のアレルギー反応が報告されたとして、CDCなどの調査が終わるまで接種を一時中止するよう通達し、さらに、ドイツ、スウェーデン、ポーランド、フランスでアストラゼネカのワクチンの65歳以上の高齢者への投与に反対する動きがあると報じられました。
そして、昨日、残念なニュースがありました。厚労省よりワクチン接種を受けた医療従事者の60代女性が接種3日後に死亡したとの発表でした。因果関係は不明ということではありますけれども、大変ショッキングなニュースであると思います。
それを踏まえて、7点伺います。
(1)ワクチン接種に向けた実施計画や要領等を策定しているのでしょうか。
(2)先行接種対象者である医療従事者、高齢者、基礎疾患を有する者の数をどう見込み、特に基礎疾患を有する者の把握と接種の呼び掛け方法は。
(3)長野市は練馬区モデルに近い個別接種を基本に準備されており、市内300弱の医療機器へ意向調査を続けているとのことですが、現段階での意向調査の進捗状況、接種医療機器数の見込みと接種に向け市民に対し、どういう方法で正確に、いかに分かりやすく伝えていくのでしょうか。
(4)独り暮らしの高齢者や障害者など、移動手段の確保が必要とされる方々への対応は。
(5)65歳未満の一般市民接種において、障害者や施設入所者、また、介護ヘルパーなど、エッセンシャルワーカーなど優先順位が設定されているのでしょうか。
(6)ワクチン接種について、ファイザー製のワクチンは新しいタイプで、輸送や保管に厳しい管理が必要とされているため、ワクチンの品質を保証するための配送及び管理について、どう準備されているか。また、現在抱える課題は何か。また、課題に対し、国や県と調整をされているのでしょうか。
(7)市民へワクチン接種をする際の安全性確保について、一例ですが、アナフィラキシーショック等が考えられますが、市民への事前の確認などの対応はどうするのでしょうか。また、2月1日、厚労省はワクチン接種後の副反応を疑う症状に対する診療体制の構築について通達を発していますが、市としての対策について答弁を求めます。
<保健所長>
ワクチン接種についてお答えいたします。
まず、ワクチン接種に向けた計画等についてですが、一昨日、高齢者等への接種に関する本市の基本的な方針を公表いたしたところであります。また、接種対象者や体制等を盛り込んだ実施計画、現在、この策定に鋭意取り組んでいるところでありますが、これまでのところ、ワクチン供給の量や、その時期が国から具体的に示されていないことから、この実施計画の策定については、若干まだ時間を要するものと考えてございます。
しかしながら、国からはこの計画を3月末までに策定するようにと示されておりますので、同じく国から示されますワクチンの供給の状況等を踏まえながら早期の策定に努めてまいります。
接種対象者の見込み数についてですが、市内の医療従事者につきましては、県の調査により、約1万5,000人となっております。高齢者につきましては11万1,500人、高齢者以外で基礎疾患を有する方につきましては、人口比率を用いました国の推計方法がございまして、市内では約2万3,500人と見込んでございます。
なお、基礎疾患のある方の実際の把握につきましては、私どもの方でそういった市民の皆さんの病気を個々には把握をしてございませんので、今回のワクチン接種においては、自己申告制ということになっておりまして、接種を受ける際の予診票ですね、アンケート用紙に、自分がこういった病院を持っているということで申告をし、確認をさせていただくという形になってございます。
こうした対応につきまして、接種券の発送、それから様々な広報媒体等を通じて、対象となる疾患や申告の方法などについて御案内をし、周知をはかってまいりたいと思っております。
接種に関する医療機関の意向調査につきましては、1月から2月にかけまして、市内の病院、診療所、323か所ありますけれども、個別接種の意向調査を行ったところ、これまでに132の医療機関さんから個別接種の実施が可能といった御回答を頂いております。ただし、検討中としている医療機関もありますので、今後も最終的な調整を行う中で、私どもで現在想定しております140か所の個別接種箇所の確保に向けて取り組んでいるところであります。
市民の方への周知につきましては、本日からコールセンターを開設すると共に、新聞折り込みやホームページ等で接種場所、予約の方法や予約の開始日等をお知らせする予定してございます。
しかしながら、繰り返しになりますが、供給されるワクチンの量や時期が不透明であること、また、どうもワクチンの量そのものが最初は非常に限られたものになるような情報もありますので、状況によってはこういった私どもの想定している日程が今後ずれ込んでいく可能性もございますので、そういった状況につきましても、その都度市民の皆さんにお知らせをしてまいりたいと考えております。
独り暮らしの高齢者の方、障害のある方、移動時間の確保がなかなか困難な方への対応につきましては、そういった御懸念もあろうかと思いますけれども、私どもとしては、そういったことも含めて個別接種の医療機関を各地域ごとに、できるだけ多く確保できるように取り組んでいるところでありまして、こういった高齢者や御病気をお持ちの方につきましては、ふだんからかかりつけの医療機関をお持ちだと思いますので、そういったところが接種医療機関になるように確保してまいりたいと考えております。
また、福祉施設等に入所されている方、さらには在宅で往診、訪問診療を受けながら療養されている方については、嘱託の先生や主治医の先生による訪問接種をお願いできるものというふうに考えておりまして、こういったことが可能になるように個別接種医療機関を含めて体制をつくっていきたいというふうに思っております。
障害者、施設入所者、介護ヘルパー等のエッセンシャルワーカーの方々に対する優先接種、優先順位についてですけれども、基礎疾患を有する方、それから高齢者施設等に従事する方、この方々には優先接種が設定されておりますし、また、60から64歳の方については、ワクチンの供給が十分であれば、早目に接種をしてもよろしい、といった取扱いが国から示されておりますが、その他の方については、特段設定はされてございません。
次に、ファイザー社製のワクチンの配送管理に、また、その準備と課題等についてでありますが、御指摘のとおり、ファイザー社ワクチンにつきましては、マイナス75度で保管をしなければならないということで、そのために特殊な冷凍庫、いわゆるディープフリーザーというふうに呼んでおりますけれども、こちらが必要になりますし。また、他の施設に移送する際には、保冷剤を用いた専用の移送バッグ、これが必要になります。
また、このワクチンは一度に納入される量が195バイアル、回数分にすると975回、この975回が一つの箱となって提供されまして、これを最初から分けることは認められてございません。ですので、この975人分がまとめてディープフリーザーに納められた後、そこで保管しながら、そこからは小分けをして接種医療機関に運んで、それで接種を行う、こういった作業が必要となりますので、これまでの多くのワクチン接種に比べて例の無い量が増えることになります。
現時点におきましては、規模の大きな病院さんに、このディープフリーザーを置かせていただいて、そこから小分けして地域の接種医療機関に移送する方式を想定しておりますけれども、こちらにつきましても情報が日々更新されておりまして、一昨日、ファイザー社がマイナス75度ではなくて、マイナス20度前後であれば2週間程度は保存できる、これも正式に国から認可されたという取扱いになりましたけれども、こういった最新情報を踏まえながらワクチンの管理、それから移送に対する実施体制を整備してまいりたいと考えております。
国との連携につきましては、国が主催する自治体向けの説明会に私ども参画し、こちらからも疑義や要望を細かくお伝えをすると共に、県との連携につきましても、医療従事者の接種体制の構築段階から、県庁や県保健所などと連携をいたしまして、この地域の医師会、医療機関、それから周辺の市町村の皆さんと会議を開催するなどして、地域全体の接種体制の構築にも取り組んでいるところであります。
アナフィラキシーショック等に対する市民への事前の確認の対応につきましては、接種を受ける際に書いていただきます予診票、アンケートですね、予診票において、アレルギーの経験、こういった状況を確認することとしておりますし、また、基礎疾患のある方については、あらかじめ主治医の先生に接種の可否等を御相談いただくことも大切なことと考えております。
また、このアナフィラキシーショックは、接種してからおおむね短時間で発症する、15分から30分程度というふうに言われていますので、これまでのワクチン接種も実は同じ扱いだったんですけれども、今回の新型コロナウイルスワクチンについても、接種会場において、15分から30分程度は様子を見るようにということを徹底することとなってございます。
万が一こうしたショック等の重篤な、しかも急激な症状が発症した場合には、速やかに処置をしたり、場合によっては必要な医療機関に搬送するということになってございまして、通常の診療と同じ形で今回も体制が確保できるものと考えております。
2月1日付の厚労省の通知にあります副反応に対する相談受診の体制につきましては、都道府県が構築をするようにということになってございまして、現在、長野県において、専門相談に応じるコールセンターの準備が行われております。また、併せて、長野医療圏における専門の医療機関の確保につきましては、県の保健所と私どもで協力をして、今、選定に当たっているところであります。
<鈴木の所感>
ポイントをおさらいしますと、
①市内の優先接種対象者数(見込み)
市内の医療従事者は約1万5,000
高齢者、11万1,500人
基礎疾患を有する者約2万3,500人
②基礎疾患を有する者の把握
自己申告制
接種を受ける際にアンケート用紙に申告し、確認する
接種券の発送、様々な広報媒体等により対象となる疾患や申告方法などを案内し、周知する。
③接種可能な医療機関
市内の病院、診療所数は323
これまでに132医療機関より個別接種実施可能との回答があるが、最終的な調整により140か所での個別接種箇所の確保したい。
④ワクチンの供給量や時期が不透明であり、日程がずれ込む可能性がある。
ということを踏まえ、引き続き、個々の感染予防対策による感染拡大防止を図っていく必要があると考えます。
期待されるワクチン接種ですが、市民に向けた接種スケジュールの見通しが不透明なところもあり、更に、変異株や感染者数の推移を考えると、具体的で正確な情報発信が求められると思います。
3月定例会で以下のように、ワクチン接種に関し、保健所長との議論を行いました。
5.ワクチン接種について
長野県は、1月25日、健康福祉部にワクチン接種体制準備室等を新設し、長野市はワクチン接種に向けプロジェクトチームと市民向け相談受付センターを設けたとのことであります。
神戸市では、新型コロナウイルスワクチンの市民への迅速な接種に向けて、1月19日、7名からなるワクチン接種対策室を設置し、まずは3月末から高齢者向け優先接種を開始できるよう早急に準備を進めるとし、集団接種会場等の接種場所、市民に分かりやすく、スムーズに接種を受けてもらうための予約システム、接種に当たって必要となる接種券などの印刷、郵送、ワクチン接種に関する市民からの相談体制など、きめ細やかな準備に取り組んでいるとのことであります。
練馬区は、2月1日、個別接種と集団接種のベストミックスにより、短期間での接種完了を目指し、診療所での個別接種をメインに、集団接種会場がカバーするとした練馬区モデルを公表し、厚労省は練馬区モデルを先行事例として全国に紹介しており、早くて、近くて、安心をコンセプトに、全国に広まりつつある等、厳格な温度管理のもとで配送できるかなどといった課題が指摘されております。練馬区は、ファイザー製のワクチンを前提に4か所の区立施設から、各診療所に3時間以内に小分けから配送し、診療所は冷蔵保管の上、5日以内に使い切るという運用方針を示しております。
ワクチン準備が進められる一方で、ノルウェーで基礎疾患のある高齢者がファイザー製ワクチンを受けた後に死亡する例が報告され、ノルウェー医薬品当局は接種との因果関係を不明としながらも、高齢者への接種時には、副反応のリスクを考慮するよう勧告し、また、アメリカカリフォルニア州保健当局は、モデルナが開発したワクチンのうちの特定の製品で、通常より高い割合のアレルギー反応が報告されたとして、CDCなどの調査が終わるまで接種を一時中止するよう通達し、さらに、ドイツ、スウェーデン、ポーランド、フランスでアストラゼネカのワクチンの65歳以上の高齢者への投与に反対する動きがあると報じられました。
そして、昨日、残念なニュースがありました。厚労省よりワクチン接種を受けた医療従事者の60代女性が接種3日後に死亡したとの発表でした。因果関係は不明ということではありますけれども、大変ショッキングなニュースであると思います。
それを踏まえて、7点伺います。
(1)ワクチン接種に向けた実施計画や要領等を策定しているのでしょうか。
(2)先行接種対象者である医療従事者、高齢者、基礎疾患を有する者の数をどう見込み、特に基礎疾患を有する者の把握と接種の呼び掛け方法は。
(3)長野市は練馬区モデルに近い個別接種を基本に準備されており、市内300弱の医療機器へ意向調査を続けているとのことですが、現段階での意向調査の進捗状況、接種医療機器数の見込みと接種に向け市民に対し、どういう方法で正確に、いかに分かりやすく伝えていくのでしょうか。
(4)独り暮らしの高齢者や障害者など、移動手段の確保が必要とされる方々への対応は。
(5)65歳未満の一般市民接種において、障害者や施設入所者、また、介護ヘルパーなど、エッセンシャルワーカーなど優先順位が設定されているのでしょうか。
(6)ワクチン接種について、ファイザー製のワクチンは新しいタイプで、輸送や保管に厳しい管理が必要とされているため、ワクチンの品質を保証するための配送及び管理について、どう準備されているか。また、現在抱える課題は何か。また、課題に対し、国や県と調整をされているのでしょうか。
(7)市民へワクチン接種をする際の安全性確保について、一例ですが、アナフィラキシーショック等が考えられますが、市民への事前の確認などの対応はどうするのでしょうか。また、2月1日、厚労省はワクチン接種後の副反応を疑う症状に対する診療体制の構築について通達を発していますが、市としての対策について答弁を求めます。
<保健所長>
ワクチン接種についてお答えいたします。
まず、ワクチン接種に向けた計画等についてですが、一昨日、高齢者等への接種に関する本市の基本的な方針を公表いたしたところであります。また、接種対象者や体制等を盛り込んだ実施計画、現在、この策定に鋭意取り組んでいるところでありますが、これまでのところ、ワクチン供給の量や、その時期が国から具体的に示されていないことから、この実施計画の策定については、若干まだ時間を要するものと考えてございます。
しかしながら、国からはこの計画を3月末までに策定するようにと示されておりますので、同じく国から示されますワクチンの供給の状況等を踏まえながら早期の策定に努めてまいります。
接種対象者の見込み数についてですが、市内の医療従事者につきましては、県の調査により、約1万5,000人となっております。高齢者につきましては11万1,500人、高齢者以外で基礎疾患を有する方につきましては、人口比率を用いました国の推計方法がございまして、市内では約2万3,500人と見込んでございます。
なお、基礎疾患のある方の実際の把握につきましては、私どもの方でそういった市民の皆さんの病気を個々には把握をしてございませんので、今回のワクチン接種においては、自己申告制ということになっておりまして、接種を受ける際の予診票ですね、アンケート用紙に、自分がこういった病院を持っているということで申告をし、確認をさせていただくという形になってございます。
こうした対応につきまして、接種券の発送、それから様々な広報媒体等を通じて、対象となる疾患や申告の方法などについて御案内をし、周知をはかってまいりたいと思っております。
接種に関する医療機関の意向調査につきましては、1月から2月にかけまして、市内の病院、診療所、323か所ありますけれども、個別接種の意向調査を行ったところ、これまでに132の医療機関さんから個別接種の実施が可能といった御回答を頂いております。ただし、検討中としている医療機関もありますので、今後も最終的な調整を行う中で、私どもで現在想定しております140か所の個別接種箇所の確保に向けて取り組んでいるところであります。
市民の方への周知につきましては、本日からコールセンターを開設すると共に、新聞折り込みやホームページ等で接種場所、予約の方法や予約の開始日等をお知らせする予定してございます。
しかしながら、繰り返しになりますが、供給されるワクチンの量や時期が不透明であること、また、どうもワクチンの量そのものが最初は非常に限られたものになるような情報もありますので、状況によってはこういった私どもの想定している日程が今後ずれ込んでいく可能性もございますので、そういった状況につきましても、その都度市民の皆さんにお知らせをしてまいりたいと考えております。
独り暮らしの高齢者の方、障害のある方、移動時間の確保がなかなか困難な方への対応につきましては、そういった御懸念もあろうかと思いますけれども、私どもとしては、そういったことも含めて個別接種の医療機関を各地域ごとに、できるだけ多く確保できるように取り組んでいるところでありまして、こういった高齢者や御病気をお持ちの方につきましては、ふだんからかかりつけの医療機関をお持ちだと思いますので、そういったところが接種医療機関になるように確保してまいりたいと考えております。
また、福祉施設等に入所されている方、さらには在宅で往診、訪問診療を受けながら療養されている方については、嘱託の先生や主治医の先生による訪問接種をお願いできるものというふうに考えておりまして、こういったことが可能になるように個別接種医療機関を含めて体制をつくっていきたいというふうに思っております。
障害者、施設入所者、介護ヘルパー等のエッセンシャルワーカーの方々に対する優先接種、優先順位についてですけれども、基礎疾患を有する方、それから高齢者施設等に従事する方、この方々には優先接種が設定されておりますし、また、60から64歳の方については、ワクチンの供給が十分であれば、早目に接種をしてもよろしい、といった取扱いが国から示されておりますが、その他の方については、特段設定はされてございません。
次に、ファイザー社製のワクチンの配送管理に、また、その準備と課題等についてでありますが、御指摘のとおり、ファイザー社ワクチンにつきましては、マイナス75度で保管をしなければならないということで、そのために特殊な冷凍庫、いわゆるディープフリーザーというふうに呼んでおりますけれども、こちらが必要になりますし。また、他の施設に移送する際には、保冷剤を用いた専用の移送バッグ、これが必要になります。
また、このワクチンは一度に納入される量が195バイアル、回数分にすると975回、この975回が一つの箱となって提供されまして、これを最初から分けることは認められてございません。ですので、この975人分がまとめてディープフリーザーに納められた後、そこで保管しながら、そこからは小分けをして接種医療機関に運んで、それで接種を行う、こういった作業が必要となりますので、これまでの多くのワクチン接種に比べて例の無い量が増えることになります。
現時点におきましては、規模の大きな病院さんに、このディープフリーザーを置かせていただいて、そこから小分けして地域の接種医療機関に移送する方式を想定しておりますけれども、こちらにつきましても情報が日々更新されておりまして、一昨日、ファイザー社がマイナス75度ではなくて、マイナス20度前後であれば2週間程度は保存できる、これも正式に国から認可されたという取扱いになりましたけれども、こういった最新情報を踏まえながらワクチンの管理、それから移送に対する実施体制を整備してまいりたいと考えております。
国との連携につきましては、国が主催する自治体向けの説明会に私ども参画し、こちらからも疑義や要望を細かくお伝えをすると共に、県との連携につきましても、医療従事者の接種体制の構築段階から、県庁や県保健所などと連携をいたしまして、この地域の医師会、医療機関、それから周辺の市町村の皆さんと会議を開催するなどして、地域全体の接種体制の構築にも取り組んでいるところであります。
アナフィラキシーショック等に対する市民への事前の確認の対応につきましては、接種を受ける際に書いていただきます予診票、アンケートですね、予診票において、アレルギーの経験、こういった状況を確認することとしておりますし、また、基礎疾患のある方については、あらかじめ主治医の先生に接種の可否等を御相談いただくことも大切なことと考えております。
また、このアナフィラキシーショックは、接種してからおおむね短時間で発症する、15分から30分程度というふうに言われていますので、これまでのワクチン接種も実は同じ扱いだったんですけれども、今回の新型コロナウイルスワクチンについても、接種会場において、15分から30分程度は様子を見るようにということを徹底することとなってございます。
万が一こうしたショック等の重篤な、しかも急激な症状が発症した場合には、速やかに処置をしたり、場合によっては必要な医療機関に搬送するということになってございまして、通常の診療と同じ形で今回も体制が確保できるものと考えております。
2月1日付の厚労省の通知にあります副反応に対する相談受診の体制につきましては、都道府県が構築をするようにということになってございまして、現在、長野県において、専門相談に応じるコールセンターの準備が行われております。また、併せて、長野医療圏における専門の医療機関の確保につきましては、県の保健所と私どもで協力をして、今、選定に当たっているところであります。
<鈴木の所感>
ポイントをおさらいしますと、
①市内の優先接種対象者数(見込み)
市内の医療従事者は約1万5,000
高齢者、11万1,500人
基礎疾患を有する者約2万3,500人
②基礎疾患を有する者の把握
自己申告制
接種を受ける際にアンケート用紙に申告し、確認する
接種券の発送、様々な広報媒体等により対象となる疾患や申告方法などを案内し、周知する。
③接種可能な医療機関
市内の病院、診療所数は323
これまでに132医療機関より個別接種実施可能との回答があるが、最終的な調整により140か所での個別接種箇所の確保したい。
④ワクチンの供給量や時期が不透明であり、日程がずれ込む可能性がある。
ということを踏まえ、引き続き、個々の感染予防対策による感染拡大防止を図っていく必要があると考えます。