福山市の小中一貫教育を視察
2018年01月18日
鈴木洋一 at 08:13 | 活動
17日、広島県福山市にて「小中一貫教育と学校再編」について調査を行いました。
福山市の取り組みー生きる力の育成を目指し「ばらと教育のまちをめざす全国に誇れる学校教育」として2012年から義務教育9年間を一体的に捉えた教育活動の展開を中学校区毎に行っております。三年目の2014年より試行、2015年より全面実施しております。
連携型小中一貫教育の取り組み
小中一貫教育教育の推進体制として各学校に推進教員を任命、中学校区に推進協議会を設置、市全体で研修会、推進懇話会を設置し、一貫教育への切り替えを進めてきました。
福山市の一貫教育は、教員が相互に乗り入れの「連携型」の体系をとっておりますが、まだまだ、一貫教育について市民に周知しきれていない面もあるとのこと。連携故に中に入って、その実態を掴んでいなければ一貫教育へと変わったと見えづらいところも有ったのだと思います。
そもそも一貫教育を推進していく大きな目的は、「知」いわゆる学力向上もありますが、「徳」の部分で豊かな心を育み、やる気と規範意識を養うことがあったと感じます。暴力行為の発生率、不登校児童生徒率の改善に繋がったという成果が表れたことで学力面においても効果が及んでいる模様。
課題であった教員の移動等含めた負担大に対して、授業以外の業務を行う補助員を2015年は60人、2017年には94人を配置し、負担軽減に積極的に取り組んでいます。
〈考察〉各中学校区内での連携型での取り組みにおいても数値として効果が表れたことで福山市が掲げる「すべては子どもたちのために」に確実に向かっているのではないか。教員採用試験への過度な負担を軽減する方策をしっかり取ることで教育の質の向上、働き方改革にも貢献している。やはり明確な教育目標を持っての取り組み(義務教育9年間でしたスキルと倫理観を育む)が効果を産み出していく。
長野市教育における課題を更に明確にし、子どもたちのための教育環境がどうあるべきか議論を深め一貫教育への取り組みについて長野市モデルを研究すべきではないか、と思います。
「義務教育学校」の設置に向けて
全国的に児童生徒数側減少、福山市でも25年後には現在から1/3に減少することが見込まれ、小規模化が進行しております。そんな中、2015年6月に学校の規模、適正配置への取り組みに着手しました。進めるにあたり、適正規模の基準を設け、教育効果を図ろうと取り組まれております。
そこで特徴的な取り組みとして小中9年間の「義務教育学校」の設置を計画中です。義務教育学校とは、2016年に制度化され、自由度の高い特色ある教育過程の構成が可能となるものです。福山市では、2019年度に小学校5校と2つの中学校を再編し、(仮称)鞆の浦学園を、 2022年には一つの小学校、中学校を再編し(仮称)千年小中一貫教育校の開校を目指しております。また、適正規模の要件に該当した学校の再編についても2020年度までに進めていく方針を打ち出されており、これまで関係者への説明を続けており、賛否はあるものの理解が広がっているとのことです。
義務教育学校設置については、通学への配慮が必要で、最長約8.1Kと延びるため、通学手段の検討も同時に行っているようです。それぞれの学校が培ってきたこれまでの伝統、実績を引き継ぎながら更なる発展を目指した特色ある学校づくりの推進に期待です。福山市での施設一体型一貫校は全て義務教育学校としていく考えとのこと。
〈考察〉適正規模と配置は面積の大きな長野市でも課題。すでに過小規模校が存在するなかで、今後どこまで踏み込んだ議論が展開出きるかがカギだと思います。その際には、これまでにない特色、決して絵に買い叩き餅とならない明確な目的、目標を掲げて施設一体型の一貫教育校づくりをすすめていかなければなりません。更に、一貫校として計画されている鬼無里小中一貫校は施設一体型で、小規模特認校の位置付けです。今後、施設一体型の一貫校設立を議論する場合、義務教育学校についても検討しても良いのではないかと思います。いずれにしても、地域はもとより長野市全体で我が事として捉えながらコンセンサスを得ていくことが必要となってくるのではないかと考えます。
福山市の取り組みー生きる力の育成を目指し「ばらと教育のまちをめざす全国に誇れる学校教育」として2012年から義務教育9年間を一体的に捉えた教育活動の展開を中学校区毎に行っております。三年目の2014年より試行、2015年より全面実施しております。
連携型小中一貫教育の取り組み
小中一貫教育教育の推進体制として各学校に推進教員を任命、中学校区に推進協議会を設置、市全体で研修会、推進懇話会を設置し、一貫教育への切り替えを進めてきました。
福山市の一貫教育は、教員が相互に乗り入れの「連携型」の体系をとっておりますが、まだまだ、一貫教育について市民に周知しきれていない面もあるとのこと。連携故に中に入って、その実態を掴んでいなければ一貫教育へと変わったと見えづらいところも有ったのだと思います。
そもそも一貫教育を推進していく大きな目的は、「知」いわゆる学力向上もありますが、「徳」の部分で豊かな心を育み、やる気と規範意識を養うことがあったと感じます。暴力行為の発生率、不登校児童生徒率の改善に繋がったという成果が表れたことで学力面においても効果が及んでいる模様。
課題であった教員の移動等含めた負担大に対して、授業以外の業務を行う補助員を2015年は60人、2017年には94人を配置し、負担軽減に積極的に取り組んでいます。
〈考察〉各中学校区内での連携型での取り組みにおいても数値として効果が表れたことで福山市が掲げる「すべては子どもたちのために」に確実に向かっているのではないか。教員採用試験への過度な負担を軽減する方策をしっかり取ることで教育の質の向上、働き方改革にも貢献している。やはり明確な教育目標を持っての取り組み(義務教育9年間でしたスキルと倫理観を育む)が効果を産み出していく。
長野市教育における課題を更に明確にし、子どもたちのための教育環境がどうあるべきか議論を深め一貫教育への取り組みについて長野市モデルを研究すべきではないか、と思います。
「義務教育学校」の設置に向けて
全国的に児童生徒数側減少、福山市でも25年後には現在から1/3に減少することが見込まれ、小規模化が進行しております。そんな中、2015年6月に学校の規模、適正配置への取り組みに着手しました。進めるにあたり、適正規模の基準を設け、教育効果を図ろうと取り組まれております。
そこで特徴的な取り組みとして小中9年間の「義務教育学校」の設置を計画中です。義務教育学校とは、2016年に制度化され、自由度の高い特色ある教育過程の構成が可能となるものです。福山市では、2019年度に小学校5校と2つの中学校を再編し、(仮称)鞆の浦学園を、 2022年には一つの小学校、中学校を再編し(仮称)千年小中一貫教育校の開校を目指しております。また、適正規模の要件に該当した学校の再編についても2020年度までに進めていく方針を打ち出されており、これまで関係者への説明を続けており、賛否はあるものの理解が広がっているとのことです。
義務教育学校設置については、通学への配慮が必要で、最長約8.1Kと延びるため、通学手段の検討も同時に行っているようです。それぞれの学校が培ってきたこれまでの伝統、実績を引き継ぎながら更なる発展を目指した特色ある学校づくりの推進に期待です。福山市での施設一体型一貫校は全て義務教育学校としていく考えとのこと。
〈考察〉適正規模と配置は面積の大きな長野市でも課題。すでに過小規模校が存在するなかで、今後どこまで踏み込んだ議論が展開出きるかがカギだと思います。その際には、これまでにない特色、決して絵に買い叩き餅とならない明確な目的、目標を掲げて施設一体型の一貫教育校づくりをすすめていかなければなりません。更に、一貫校として計画されている鬼無里小中一貫校は施設一体型で、小規模特認校の位置付けです。今後、施設一体型の一貫校設立を議論する場合、義務教育学校についても検討しても良いのではないかと思います。いずれにしても、地域はもとより長野市全体で我が事として捉えながらコンセンサスを得ていくことが必要となってくるのではないかと考えます。