長野市議会6月定例会一般質問

鈴木洋一

2023年06月17日 07:25

 現在、長野市議会6月定例会会期中です。過日(6/14)、一般質問で登壇しました。私たちの任期もあと4か月、残す定例会が今定例会を含めて2回となり、私の質問も今定例会が任期中、最後となったかもしれません。
 今回取り上げたのは、5項目です。これまで私が取り組んできたことを中心に議論いたしました。比較的、前向きな答弁であったと受け止めております。質問原稿を掲載いたします。
 4月中旬以降、何かと慌ただしく、落ち着かない日々が続いておりますが、邁進してまいります。

6月定例会での質問原稿(実際の場面では、一部割愛している部分もあります)

1.丹波島橋渋滞解消について
 丹波島橋渋滞対策については、これまで、塩入学議員が24年間にわたり、精力的に取り組まれてこられた、まさに、ライフワークといえるものですが、現在に至り、長野市南部のみならず、千曲市、上田市等、近隣市町村にも影響を与える課題となっています。そこで、塩入議員の質問及び、その答弁内容を参考に、丹波島橋周辺の渋滞解消について伺います。

(1)令和4年6月定例会における塩入議員の質問に対し、都市整備部長は「新しい橋の建設について、今後、本市の人口減少に伴い、交通量の減少が予想されるため、様々な課題を整理し、研究を行いながら慎重に検討していく」と答弁され、
 また、令和5年3月定例会代表質問で、本市が、昨年8月以降、篠ノ井、川中島、松代、更北の各住民自治協議会に説明に行った折、出された「丹波島橋拡幅、新橋建設、五輪大橋無料化前倒し、バスレーンの規制時間短縮等の意見」と、昨年11月、長野市南部地区交通渋滞対策協議会から提出された「新橋建設の要望」について質したところ、「現在、実施している渋滞対策を着実に進めた上で(市道車線の増設)、その完了後、効果検証を最優先していく」との答弁でした。
 こうした取り組みだけでは、地元住民や関係者を満足させるものではないことから、更に一歩踏み込んだ対策が必要ではないか。また、抜本的な渋滞解消に取り組むためには、期成同盟会の設立が必要ではないか、見解を伺います。

(2)現在、市が進めている取り組みについて伺いますが、3月定例会代表質問に対する市長答弁は「令和4年9月から丹波島橋周辺の渋滞状況を調査し、渋滞発生のメカニズムを視覚的に確認するため、ドローンによる空撮を実施している」とありましたが、調査と分析の結果はどうだったのか、伺います。

(3)一つの分析事例について紹介しますが、長野県建設事務所は落合橋を架け替えるため、現況データの収集と交通量予測により、渋滞の原因を把握することで、対策を検討しています。
 例えば、朝7時40分から50分の10分間、落合橋中央交差点において、堤防道路では渋滞長最大770m、落合橋上では中央交差点から長野市街地に向かって渋滞長最大300m、菅平方面に向かっては380mとなっており、信号が青でも渋滞によって、直進や右折ができないといった実態を把握した上で、橋の架け替え整備にあわせて、渋滞解消のための対策を進めています。
 本市として、丹波島橋周辺における渋滞を解決すべき課題と受け止めているのであれば、県と協力し、現況分析を行い、対策を講じるべきではないでしょうか。

(4)別の視点から伺いますが、例えば、決まった曜日、決まった時間、決まった場所で渋滞が発生するということは、決まった理由があるものと推測できます。その原因を解明するためのデータに基づいた徹底的な分析がなければ、効果的な対策を見出すことは出来ません。渋滞時における通勤車両数、業務車両数、乗車者の行き先について、調査し、渋滞が発生する真の原因を追究する必要があるのではないでしょうか。


2.川中島古戦場史跡公園の活性化について
(1)令和4年3月定例会一般質問において、「観光客の車やバスがハンドルを切りたくなるような今風の食事処やカフェといったセンスのある店舗が必要ではないか」との地元の声を紹介し、地域振興、観光振興につながる事業強化を強く求めました。
 当時の都市整備部長からは、「更北まちづくり委員会及び更北地区住民自治協議会からの活性プランを参考に、公園、観光、博物館など庁内関係部局間で連携し、活性化にかかる事業を実施してきた」等の答弁がありましたが、現時点で、まちづくり委員会はじめ地元住民は、満足している状態にはありません。
 その後、本年4月に入り、更北まちづくり委員会、更北住民自治協議会及び長野市商工会更北支部が連名で、トイレの整備、EV用充電設備の設置、レストラン建設、地元農産物等の販売スペース設置、駐車場拡大等を求める内容の「川中島古戦場史跡公園に観光ハブの道の駅建設」に関する要望書を市長に手交しましたが、要望書をどう受け止めているのでしょうか。
 また、本市は、同公園利用者の①満足度の高い項目・低い項目は何か、②利用者が同公園で何がしたいのか、求める施設は何なのか、③強みと弱み等を分析し、同公園のあるべき姿を明確にすべきではないでしょうか。

(2)川中島古戦場史跡公園再整備のスピードアップを図るには、例えば、国の社会資本整備総合交付金と農山漁村振興交付金等の活用やP-PFIといった民間資金の導入策が有効であると考えますが、見解を伺います。

3.農業振興について
(1)全国市町村の特化係数をみると、本市の農業は上位に位置しており、基幹産業の一つと考えます。更に、農業は、多面的機能を持つ社会的共通資本といえることから、集積・集約による効率化だけを目指すのではなく、農業者全体の所得増に向けて、積極的に取り組むべきです。
 今年度の農林業予算が、ワイナリー施設整備事業補助金の新設、農業機械化補助金等が拡大により、5000万円増の23.4億円に強化されたことは、現場の声を反映したものと評価しますが、長野市農業を支える多くの農業従事者に対する視点はどうなっているのでしょうか。
 また、昨年の定例会で指摘しましたが、本市農業経営体のうち、90%を所得500万円未満の経営体が占め、更に、100万円未満は全体の55.6%を占めています。今年度予算の中で、大多数の農業者に行き届く事業はあるのか、伺います。

(2)国は、食料・農業・農村基本計画検証部会の中間取りまとめの中で、農業法人に加え、家族経営を代表とする多様な農業人材が、一定の役割を果たすものとして位置付けています。
また、長期戦略2040は、現状と課題の項で、「果樹は機械化が難しく経営の規模拡大が困難、零細農家が多いことも後継者不足の一因」とまとめていますが、その通りであり、これに対応するためには、より多くの農業者に支援が行き届く施策が必要だと考えますが、そうした発想をお持ちなのか、所見を伺います。

4.まちづくりアンケートについて
(1)令和4年度の「まちづくりアンケート」は、標本総数5000人のうち、回収標本数3183人、回収率63.7%となっており、市民にとって関心が高く、好評を持って受け止めていただいていることから、本市のみならず議員にとって、道標となる重要な取り組みと、高く評価しています。それ故、本市は、本アンケートが目的としている市政に対する市民ニーズの把握や本市事業に対する市民評価などを分析し、行財政運営に活かす責務を持っている、と言えます。
 そこで、アンケート結果について、一つの事例について伺います。毎年度の設問テーマのうち「行政施策の優先度について」を遡ってみてみると、平成28年度まで8年連続トップだった「安定した雇用の確保」が、平成29年度から「勤労者の労働環境の整備」に項目名を変更し、その年度は15位、以降、昨年度までの平均順位は16.5位となっています。
8年連続1位であった「安定した雇用の確保」の項目名を変更したのは何故か。また、8年間、市民が行政施策の最優先と位置付けていた同項目に対し、具体的な施策展開はあったのか、伺います。
 また、それ以外の優先度の高い項目について、どのような対策、対応を進めてきたのか、具体的な例をとってご説明ください。

(2)先に述べたように、このアンケートは行政施策の展開において道標となる重要な取り組みであることから、更なるバージョンアップが必要だ、と考えます。
 例えば、各地域の行政施策の優先度を適宜、正確に把握し、それぞれの地域の実情に合った施策を展開するために、アンケート回答者属性における地域区分を、現状の5つから32行政区とするのはいかがでしょうか。
 また、他にも技術的な工夫に取り組む必要があると考えるがいかがでしょうか。

5.出水期における体制について
 既に本市においては出水期を迎えていますが、市内の各排水機場や樋門では、情報連絡体制の確認や機場操作の試運転等が行われていると推察しますが、降雨量や水位の上昇により、各設備を操作する場面で、燃料不足や故障により、作動しないことはないのか、事前準備は万全なのか、伺います。

 以上です。来週は、常任委員会において、今定例会に上程された議案等について審議が始まり、6/23(金)最終日を迎えます。緊張の日々が続きますが、とにかく、頑張ります。

関連記事